「結婚相談所はやめとけ」と言われる理由と、向いている人向いていない人を解説
【記事公開日】2025/6/16
【最終更新日】2025/6/16
目次
結婚したいという気持ちはあるものの、日々の忙しさから出会いの機会に恵まれず、「結婚相談所でも行ってみるかなあ」…。そんな矢先、友人から「結婚相談所はやめとけ」なんて声をかけられた。そんな経験はありませんか。
結婚相談所にはメリットとデメリットの両面があるため、「やめとけ」という意見もまったく的外れではないですが、結婚相談所を上手に活用して、1年以内に理想の相手と巡り会った!という人も多いんです。
この記事では、「結婚相談所はやめとけ」と言われる理由を深掘りします。
結婚相談所が「やめとけ」と言われる理由とは?
結婚相談所が「やめとけ」と言われる背景には、いくつかの共通した理由が存在します。その主な4つの理由と、それぞれの真実を深く掘り下げていきます。
費用が高額であること
結婚相談所の費用は、婚活アプリや婚活パーティーと比較すると高額です。一般的に、登録料、月会費、成婚料などを含め、30万円から100万円程度が相場とされています。
自己流の婚活やマッチングアプリでの活動が長引き、時間や精神的なコストがかさむといった悩みをお持ちであれば、結婚相談所の費用は「時間」と「精神的負担」を節約するための投資と割り切ることもできますが、こうしたお金をかけなくても結婚するカップルは数多くいます。そうした費用感が1つの要因と言えるでしょう。
売れ残りしか登録していないから
「結婚相談所には、他の場所で出会えなかった『売れ残り』しかいない」という見方があります。自然な出会いができず、マッチングアプリも空振りが続くため、藁にもすがる気持ちで結婚相談所へ駆け込む、という構図です。
ただし、これは結婚相談所を運営している立場から申し上げれば、まったく時代遅れな見方です。実際には、信頼できる人との安全な出会いを求めている、効率的に婚活を進めたい、恋愛感情はないが将来のために結婚はしたいなど、様々な理由で「ごく普通の人」が入会しています。仕事が忙しい、転勤で出会いが少ないなどの理由で効率的に婚活したい人の中には、たまにびっくりするくらいのハイスペックもいます。
「売れ残った」人々が集まる場所ではなく、むしろ「効率的」「安全」「真剣」な出会いを求める人々が「積極的に選ぶ」場所です。詳しくはこちらで解説しています。
結婚相談所って実際どうなの?出会える人の特徴やメリット・デメリットを解説
サポート体制に不満を感じる人もいる
カウンセラーからのサポートが不十分だったから婚活のモチベーションが湧かなかった、という人もいます。「アドバイスが一方的」「紹介の質が低い」という声をネットなどで目にすることもあるでしょう。
本気で婚活する際は、いくつかの結婚相談所に実際に足を運び、
- 親身な対応と丁寧なヒアリング
- 的確なアドバイスと具体的な行動計画
- 積極的な紹介とマッチング機会の提供
- 定期的な連絡と進捗確認
などが行われているか、どれほど親身さがあるかを見聞きしてから選ぶべきでしょう。
また、こういったサポートを受けても、能動的な活動を行わないと理想の出会いはなかなか近づいてこないのが実際のところ。耳の痛いアドバイスを受け入れて、会員自ら活動し、成長することも大切です。
規則やルールが窮屈に感じる
結婚相談所では、入会面談やプロフィール作成、本人確認、お見合いなど、定められたステップに従う必要があります。また、短期間での決断を求められるプレッシャーを感じる、婚前交渉や同棲が禁じられているといったルールに息苦しさを感じる場合もあります。
これはカジュアルな出会い系サービスに見られる「遊び目的」の会員を防ぐ役割があります。結婚相談所が提供する「真剣な出会い」と「成婚への効率性」という価値と引き換えに、どうか受け入れていただきたいポイントです。
結婚相談所が向いている人とは?
個人の性格、ライフスタイル、結婚に対する価値観によって、結婚相談所の利用には向き不向きが大きく分かれます。ここからは結婚相談所の利用が向いている人について解説します。
成婚を目指す明確な目標がある人
自身の婚活に対する明確な目的意識と、プロのサポートを積極的に活用しようとする姿勢がある場合、結婚相談所に向いています。「いつまでに結婚したい」「どんな家庭を築きたい」といった具体的な目標が定まっている人は、婚活のプロセス全体で迷いが少なく、効率的に成果を上げられます。
条件よりも気持ちを重視する人
結婚相談所は、プロフィール上の条件だけでなく、カウンセラーのサポートを通じて個人の性格や価値観を重視したマッチングが可能です。表面的な条件だけでなく、結婚生活をイメージした相手選びができるため、スペックだけでなく、内面も重視したい人に向いています。
サポートを活用したい人
カウンセラーは、専門的な助言、婚活戦略の立案、成婚に向けた具体的なステップの提示など、多岐にわたりサポートします。
こうした伴走があったほうがいい人と、ないほうが気軽でよいという人がいますが、サポートを重視する場合は結婚相談所がおすすめです。
カウンセラーのアドバイスを受け入れられる人
カウンセラーは時に耳が痛いアドバイスをします。お見合いの成果が芳しくない場合は「条件を見直すべき」と言われるでしょうし、「もっと〇〇すべき」というアドバイスもあるでしょう。「禁煙すべき」「身だしなみをよくすべき」「食生活を…」「仕事を…」などなど、実家のオカンみたいな発言もありますが、それを可能な限り受け入れられると、結婚相談所でいい出会いに巡り会いやすくなります。
プロフィール作成やお見合いのサポートをしてほしい人
専門家によるプロフィール添削、写真撮影やそのアドバイス、お見合いのセッティング・進行サポートなどを積極的に活用したい人には特に結婚相談所が向いています。
自分の活動を客観的に見直せる人
カウンセラーによる第三者の視点からのフィードバックを、自己改善に役立てられる人は、婚活をスムーズに進められます。
希望条件を柔軟に考えられる人
理想の条件に固執しすぎず、カウンセラーと協力して条件を柔軟に見直せる人は、出会いの幅が広がり、成婚の可能性が高まります。
結婚相談所が向いていない人とは?
結婚相談所が向いていない人の特徴は、そのサービスの提供内容が合わない、個人の「自由」や「受動性」を重視したいという傾向があります。
ただ、この「向いていない」というのは、その人が結婚できないという意味ではなく、単に「結婚相談所という特定のフレームワーク」がその人の婚活スタイルや価値観に合わないだけです。
大切なのは、自身の特性を理解し、それに合った婚活方法を選ぶことです。
婚活パーティーやオンライン婚活を好む人
より自由で柔軟な出会いの場を好み、自分のペースで婚活を進めたい人には、婚活アプリやパーティーの方が適しています。
アプリの月額費用は数千円程度で、女性無料、ハイスペック無料などのサービスも。こうした条件に当てはまる人や、経済的な負担を極力避けたいと考える人にも結婚相談所は不向きでしょう。
規則に縛られることを嫌う人
入会面談、定期カウンセリング、お見合いの設定など、決まったプロセスに従うのが苦手な人には、結婚相談所のシステムは窮屈に感じられるでしょう。特に、お見合いから真剣交際に進むまでの期間がおおよそ決まっている(※)ことに息苦しさやプレッシャーを感じる人がいます。(※多くの結婚相談所ではお見合いから真剣交際まで3ヶ月程度を見込んでいます)
自然な出会いを求める人
趣味の活動やコミュニティへの参加など、日常生活の中で自然に人と出会う機会を増やしたいと考える人には、結婚相談所の仕組み化された効率的な出会いには抵抗があるかもしれません。
見合い形式に抵抗がある人
形式的な出会いや、初対面から結婚を意識した会話に緊張や抵抗を感じる人には、よりカジュアルな出会い方が適しています。
結婚相談所での活動を成功させるために
結婚相談所での婚活は、ただ登録すれば良いというものではありません。戦略的なアプローチと心構え、そして自発的なアクションが不可欠です。婚活を成功に導くために覚えておきたいことをお伝えしますね。
カウンセラーのアドバイスを活用する
カウンセラーと会員の関係性は、「店員とお客さん」ではありますが、「味方同士」というスタンスでいるほうがベターです。
カウンセラーが的確なアドバイスをするためには、会員からの正直な情報(悩み、感情、活動状況、フィードバック)が不可欠。自己開示を恐れず、自身の婚活における「共同責任者」として、積極的に意見を交換し、共に戦略を練り、課題を解決していってください。逆に、会員が情報を隠したり、不満を伝えなかったりすれば、カウンセラーは適切なサポートができません。
また、時には耳が痛いアドバイスも、プロの客観的な視点として受け止め、自己改善に繋げましょう。フィードバックをもとに、自分からお見合いを申し込む、デートの提案をする、服装を見直し雑談力を磨くなど、積極的に行動する姿勢を見せることが、カウンセラーのサポートを最大限に引き出す鍵です。
条件のミスマッチを改善する方法
就活みたいですが、「自己分析」は非常に大切です。「なぜ結婚をしたいのか」を明確にすることが最重要。結婚自体が目的になっていると、婚活はうまくいきません。理想の相手の条件も自己分析によって変わってきます。
「なぜ結婚したいか」や「譲れない価値観」を明確にすることで、表面的な条件(年収、学歴など)だけでなく、本質的な相性や将来のビジョンを重視した相手選びが可能になります。これにより、成婚後の後悔や離婚のリスクを低減できます。
理想の結婚生活やパートナー像が具体的になることで、カウンセラーへの要望も明確になり、より的確なサポートを引き出すことができます。
失敗を怖がらない
結婚相談所のお見合いがうまくいかなかったり、期待していた相手からの反応が得られなかったりなど、様々な失敗に直面することがあります。お見合いを断られることが多くても、諦めずに前向きに活動を続けることが重要です。
間違いや失敗は「宝物」です。自身のコミュニケーションスタイル、条件設定、あるいは相手への期待値に改善の余地があることを示すデータとして受け入れ、婚活戦略をより洗練させれば、次のアプローチの成功確率を高めることができます。結婚相手探しだけでなく、自己成長にもつながっていけば、これ以上の成果はありません。
まとめ
婚活は、自分自身と向き合い、成長する貴重な機会でもあります。自己分析をしっかり行い、カウンセラーを最大限に活用し、失敗を恐れずに前向きに取り組める人にこそ向いています。
費用は高額ですが、その裏には真剣な出会いと手厚いサポートという価値があります。「売れ残り」というイメージは全くの誤りで、真剣に結婚を考える多様な人々が活動しています。
もし結婚相談所に少しでも興味を持ったなら、複数の相談所で話を聞き、カウンセラーとの相性やサービス内容をじっくり比較検討しましょう。入会するか、やめておくかどうかは、それからです。

望月 昭男
サンマリエ結婚カウンセラー(仲人)
カウンセラー歴25年