自分の容姿や自分の人間的魅力をはかりの一方に乗せて、相手の容姿や魅力をもう一方のはかりに乗せて、つり合わないという理論は恋愛を等価交換しようという考え方です。つまり、恋愛に市場経済原理を持ち込んでいるのです。そして、これでは取り引きができないとあなたは言っているわけですが、これは発想自体が間違ってます。恋愛は経済原理では語りきれないもので、それぞれの価値を計って「つり合わないからやーめた」なんてやっていると、恋愛能力がどんどん落ちていきます。人を好きになったり、人を愛するのに資格はいりません。相手が好きだったらその人が喜ぶことを何かしてあげたり、それとなく好意を伝えていっていいんです。問題は本当に相手のことを思いやれるかどうかです。
例えば、あこがれのスターがいて、追っかけをしたりプレゼントをしたりする人がよくいます。この場合は相手がこっちを向いてくれないことは分かっていますし、それはかなり当たっています。それでもプレゼントをするのは、相手がそれを喜んでくれたりするとそれがうれしいし、プレゼントすること自体が楽しかったりするからです。
何か見返りを求めてやっているわけではないんですね。恋愛も同じことです。「無理なら忘れた方が良いのでしょうか？」と言うと、一見「謙虚だな」ときれい事に見えますが、では相手に脈がないんだったら何もしないのですか？　何か変だと思いませんか？　こう考えるとよく分かると思います。「もし相手が自分と寝てくれないならプレゼントするのもイヤだし、ご馳走するのもイヤだ」なんて言う人がいたら、かなりイヤなヤツじゃないですか？　あなたの場合もそれと同じことになりかねません。
あなたは「容姿が悪い、性格も悪い」と自分で言ってますけれど、もしかしたらそう思い込んでいるだけかもしれません。だいたい、そんなふうに自分を安く見積もること自体が間違っています。控えめなのは結構ですが、そんなことを続けているとどんどん萎縮してしまいます。
自分が相手につり合うかどうかではなく、相手を好きだったら少しでもアピールしてみることです。相手が喜ぶことを何かしてあげることです。それで、ふられたらそれはそれで仕方がない。まあ、最初から無理だからと回避して何もしなければ、大きく傷つくことはないでしょう。しかし、そうやっているうちにどんどん恋愛能力は落ちますし、本当にイヤなヤツになってしまいますよ。
あなたは19歳と若いのですから、これからどのようにでも自分を変えていくことができます。それには、相手を好きだという素直な気持ちを大事にして、まず行動してみることです。